VA BOX解体新書~VA BOXができるまで~

により TsuchiyaRyosuke 2025年5月23日
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    皆さんこんばんは、t-Route副店長です。
    さて、ついに!ついに!VA BOXが完成しました!
    満を持して2025年5月24日(土)18:00~予約開始します。

    思い起こせば初めてルアー収納システムを作ろうと思ったのが2024年の3月。
    そこから1年と2カ月の時が経ちました・・・。
    今回どうやってVA BOXの紹介をしようかなーと考えていたら共同開発者であるベルベットアーツの伊藤雄大さん(以降雄大さん)が「開発ストーリ書いちゃえば?」と言うのでそれもありだな!と思い筆を執ってみました。

    短く簡潔にまとめるのが早寝早起きより苦手な副店長ですのでいつものごとく長いですが、よろしければお付き合いください。

    事の始まりは2023年。
    t-Routeを開店してから当たり前と言えば当たり前ですが、手持ちのルアーがどんどん増えていった店長副店長はメイホーさんのバケットマウスを卒業し遂に共有のバッカンを手に入れたのでした!(多分2023年。アルフレッドさんのバッカンでした。)
    それからというもの、ホームセンターや百均に行っては小物ケースを買いあさる日々。
    なのになかなか思うように決まらないバッカン内の収納。。。

    その後更にルアーの数が増え、遂にそれぞれ独立したバッカンを持とう、ということで店長はジャッカルさんのタックルコンテナをお買い上げ。
    なんと、このタックルコンテナ、トレーが無いんですね!
    ここで更にルアー収納難民になった店長は遂に噂のヤジーシステム作りに着手!!
    わからないことをX(当時Twitterだったかも)で聞いたり、ヤジーさんのヤジーシステム作りの投稿を読み漁ったりとそれはそれは頑張ってシステムを作りました。
    ただ、ご存じの方も多いかと思いますが店長と副店長、ちょっとだけ不器用なんです・・・。
    仕上がりがね、どうしてもちょっとクオリティが・・・。
    (ちなみにシステム作り自体はとても楽しかったです!)

    そしてヤジーシステムの蓋じゃない下部分にもぴったりのケースを入れたくてまたホームセンターと百均を巡る日々。
    百均のケースも一度に5個買えば550円。
    スポンジも2個買えば220円。
    何回か買い直しているうちにすごい金額になってきます。
    まあまあいい感じのシステムはできましたが副店長分も作ろうと思うと実に頭が痛い・・・。

    えええええい、もう嫌だぁぁぁ!!

    ということで私たちは決めたのです。
    私たちのようなルアー収納難民を救う既製品のシステムを作ると!!

    この時2024年3月。
    まさかその月にレビテーションさんがバッカンシステムを発表するとは夢にも思わずとんでもないアイデアを思い付いたと意気揚々としていたのでした 笑
    レビテーションさんのバッカンシステムが発表されて、あれ?もうこのプロジェクト必要ないか??と一瞬思ったものの
    いや、私たちは私たちが作りたかったものを作ろう!少し方向性も違うし!ということで予定通り制作を始めたのでした。

    t-Routeルアー収納システムの初期テーマは3つ。
    ①DIYが苦手な人でも買ってきたらすぐに使える状態であること
    ②手が届きやすいお手頃価格であること
    ③女性でも持ち運びが簡単なぐらい軽いこと

    このテーマに沿ったシステムを夜な夜な二人であーでもないこーでもないと悩み続け、2024年7月、遂にいい感じのサンプルが出来上がりました!!

    これいいね、最高だね、もらったね、と二人でまたもや意気揚々としていたので釣り場で会った雄大さんに「見てください、いいものができたんです♪」と言って自慢してみました。

    渾身の作品をじっくりと見た雄大さんはこう言うのです。


    「直したいところが遠慮気味に言って20か所はあるかな・・・」


    20か所・・・?

    唖然としましたね。

    言葉に詰まる副店長。ショックのあまり凍り付く店長。

    大変に気まずい空気の中私たちのテーマやこれまでの経緯を話した結果

    「じゃあもう一緒に作ろうか。」

    となったのでした。(パチパチ)
    災い転じて福となすというやつですね。

    そこからは怒涛のダメ出し大会がスタート 笑
    私たちは②のお手頃価格を実現するために組み立て式のシステムを作っていてそこが一番の売りだったのですが
    「針が挟まるからだめだね」と一刀両断です。
    すがすがしい気持ちでした。

    この日決まったことは

    一つ、システムの外枠としてのケースにはメイホーさんのVERSUS VS-3043NDDMを使うこと。
    これはアクリルなどで作るよりも低コストかつ重さを抑えられるからです。

    一つ、大量のスプーンを蓋に付けない方針でいくこと。
    これは強風時の転倒リスクを軽減し、重たいものが蓋に付くことによってケースの蝶番を強化しなければならなくなるコストを抑えるためです。

    そこでスプーン収納は雄大さんが自作で作っていた縦割りケースにスポンジを寝かせて並べる方式を採用することになりました。
    この方式の良いところはスポンジが寝ているので一目で入っているスプーンが全て見れるところ。
    利き手でスプーンを取る時にスムーズな動きで取れるところ。
    またスポンジをケースからスポっと抜き取ればフック交換が終わったルアーを一気に戻すのもとても楽なところです。

    スプーンの収納が決まったら今度はそれ以外の部分について決めていきます。
    雄大さんが欲しいと言ったのはリーダーやプライヤー、使用済みルアーなどを入れるためのユーティリティスペース。
    これは入れる可能性のあるものを全て採寸し、どれでも入る大きさにしました。
    残りのスペースはプラグ収納。
    これも持っている中で一番長いニョロやミノーを採寸し、入るサイズにしました。

    ここから手書きのデザイン図を工場に送り「作ってください」と言ったところ「内寸ですか?外寸ですか?アクリルの厚さはどれぐらいにしますか?」など想像もしていなかった質問が!
    思い通りの物を作るって難しいんですね・・・。
    メジャー片手に測りに測り、なんとか制作に移ってもらえました。

    1か月後、出来上がったサンプルは完璧・・・!
    なにこれ最高!とまた雄大さんに見せにいったところ

    「ガタつくね。上と下のトレーのかみ合わせ、なんとかできないかな?」
    「ケースとの隙間ももう少し埋めたいな」

    全然ダメでした・・・。
    結局最小限のガタつきに抑えるためにサンプルをもう2回出し直しました。

    今度こそ!これはもうだめだしの余地なし!
    と持っていたのですが

    「それぞれのトレイに水抜き穴があるといいね」
    「ユーティリティスペースに切り込みがあってそこに次使いたいルアーとかかけられるといいな」

    と!!!!
    まだアイデアがあるのですか!と目からうろこです。
    (実際使ってみたら両方超有難い仕様でした↓)

    私たちは感心しっぱなしなのですが、工場はそうもいきません。
    サンプルVer6あたりになってくると薄っすらと額に青筋が見えてきました。

    (↑の切り込みを1cm単位で6パターン出してくれと雄大さんに言われた日、私は東京湾に沈められる覚悟を決めました。。。)
    これは私たちが1回で全てのアイデアを拾い切れていないことからくる青筋なのであの手この手でなだめ、結果なんとか沈められる前に販売にこぎつけることができました(ありがたや)

    トレイ以外にも雄大先生は一切妥協しません。
    その特徴的なエピソードがスプーンを刺すスポンジです。

    スポンジはケースに「むぎゅ」っと入れることができるサイズであれば、手でスプーンを抜いた時にスポンジが付いてくることなく良い感じに取れます。
    これが少しでも小さく「むぎゅ」感が足りないとだめですし、かといって大きすぎると入らなくなってしまうということでサイズ決めが大変に難しい。
    スポンジ屋さんも付き合いがあるところではないのでそんなに融通もきかない。
    一度のサンプル出しが2万円。そして300個納品されてしまうという超小回りの利かない会社です。
    そこでアクリル工場に手で93mmと94mmのスポンジを切ってもらい、どちらにするか打ち合わせたのですが
    「誤差は何mm出るのか」「その誤差は+として出るのか-として出るのか」「切る機械はどのようなものか」などただ決めるだけに収まらないそのモノづくりに対する真摯な姿勢に本当に本当に本当に感動しました。
    (ちなみにその後紆余曲折あり94mmに決まりました)

    私たちもオリジナル製品を作る時はこれぐらいの熱意で作らないといけないな、とものづくりに対する考え方がこのVA BOX作りを通じてかなり変わりました。

    スポンジ以外にも全てのバッカンで使えるためにはどうすればよいのか、バーサスのケースをオリジナルにするにはどうすればよいのかなど、検討しなければいけないことは星の数ほどあり、全くさぼっていないにも関わらず完成までになんと10カ月もの時間が経ってしまいました。

    そんなVA BOXは私たちの目標通り1セット16,800円というとてもお手頃な値段に収まりました!
    (私たちが百均やホームセンターに課金した額よりおそらく小さいです)

    店長も副店長も愛用していますがもうこれ無しでは釣りが出来ないと思うほど使い勝手の良さにも自信があります!

    そんな雄大さんとt-Routeと関係各所の皆さんの愛がむぎゅっと詰まったVA BOX、是非お手に取ってみてください。

    詳しい仕様についてはルアー一時置き場や水抜き穴が出来る前に撮ったものですがYoutubeの動画で紹介していますのでこちらも是非是非ご覧ください。

    最後に改めて完成版VA BOXの魅力とセット内容、よくある質問&その解答を書いておきます。
    いつもいつもとんでもない長文にお付き合いいただきありがとうございます。
    皆さんと「VA BOX本当に最高だよね~」と語り合える日を楽しみにしています♪

    それではまた次のブログでお会いしましょう♪

    ~VA BOXの魅力~
    ①欲しいルアーを最短で取り出せるアクセス性能の高さ
    ②カスタマイズ性の高さ
    ③圧倒的なコストパフォーマンス

    ~セット内容~


    ①VERSUS VS-2043NDDM VA BOXオリジナルデザイン 1個
    ②小トレイ 3個
     →スポンジを入れればスプーン収納、入れなければプラグ収納に使えます。
    ③ユーティリティスペース付き大トレイ 1個
     →プライヤーやルアーの一時置きに使用できるユーティリティスペース付きトレイ。
    ④大トレイ1個
     →プラグ収納用トレイ。
    ⑤スポンジ 5個
     →②とセットにしてスプーンを収納。
    ⑥VA BOX蓋保持用ブロック 2個
     →VA BOXを開いた時、蓋が後ろに倒れなくなるためのブロック。
    ⑦マジックテープ雄雌セット 2個
     →蓋にフックケースやエクスチェンジャーなどを付けるために使えます。
     (太さ調整中のため、納品時の見た目とは変わります。)

    ※磁石はオプション品としての販売となります。

    ~よくある質問~

    Q.VAタックルストレージで使えるの?
    A.40サイズはトレイに入れてそのまま使えます。
    36サイズの場合、外ケースを加工すれば入ります(副店長本人がこのスタイルで使っています)。動画をXに投稿しています。よろしければご参照ください。加工技術によっても誤差がでてくるのでメーカー推奨はできませんが、ご自身で「できそう」と判断される場合は是非試してみてください。
    最初は特にきついですが使い込むと出し入れし易くなります。
    ※VAタックルストレージはt-Route限定カラーが現在予約受付中です♪

    Q.VA以外のバッカンでも使えるの?
    A.ロデオクラフトさんの40サイズバッカンであれば同じように付属のトレイに入れてそのまま使えます。ジャッカルさんのタックルコンテナで使う場合百均のトレイ購入して入れるとピッタリ収まります。ヴァルケインさんやバリバスさんオフィスユーカリさんのバッカンでは実際に検証していませんが、このトレイを買えば使える可能性は高いと思っています。一度こちらのトレイを購入して入るかどうか試してからVA BOXを買うことをお勧めします。

    Q.蓋部分はどう使えばいいの?
    A.VA(ベルベットアーツ)さんから発売されるフックケースを付けてフックを入れたり、フルクリップさんのエクスチェンジャーを付けて軽めのスプーンを入れたり、当店から発売予定のオプション品である磁石を買ってプライヤーやラインカッターを付けたりと、自由にお使いいただけます。そういった商品を付けるためのマジックテープもセットに含まれています。

    Q.トレイやスポンジなど単体でも販売予定はある?
    A.オプション品として販売する予定はあります。まずはセットで販売し、生産体制に余裕ができたらオプション品の生産に移ろうと思います。

    ~販売スケジュール~
    2025年5月24日(土)18:00~ VA BOXセットの予約開始
    2025年7月 納品&オプション販売開始(予約品納品後数週間経ってから)

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